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日本・フランス社会保障協定

フランス年金制度の概要

  • フランスの年金制度は大きく分けて4つの職業別・階層別制度(民間被用者・農業被用者・公務員・自営業者)に分立している。
    一般制度は、老齢の他、疾病・障害・出産・死亡、労災・職業病、家族に給付を行います。
  • 一般制度の老齢年金に上乗せされるものとして強制加入の補足制度があります。
    主な補足制度としては、幹部職員と非幹部職員を対象としたARRCOと、更にその上乗せとして幹部職員のみを対象としたAGIRCがあります。
  • 日本企業等の駐在員の方は、「一般制度」「補足制度(ARRCO、AGIRC等)」に加入することになります。
  • 日本・フランス社会保障協定の対象となるフランスの年金制度は、「一般制度」になります。
    「補足制度」の年金については、各年金制度に直接請求することになります。
    画像の説明

日本とフランスとの社会保障協定について

 2007(平成19)年6月1日に「日仏社会保障協定」が発効されました。このことにより、日本とフランスの社会保障制度の二重加入が解消されるのと併せて、年金保険料の掛け捨てが防止されます。

二重加入の防止

 日本の事業所に勤務する被保険者がフランスにある支店などに派遣される場合、協定の締結前は、両国の制度への強制加入に関する法令が二重に適用される問題、および、短期間の派遣では就労地国の年金を受給する権利を取得するために必要な期間の要件を満たさないことから保険料が掛け捨てとなる問題が生じていました。

 協定の締結後は、いずれか一方の制度のみに加入することになりました。

 日本からフランスへ派遣される場合、原則的にはフランスの社会保障制度に加入しますが、フランスへの派遣期間が5年以内と見込まれる場合は、派遣直前1年間にフランスに派遣歴がないことを条件に、フランスの社会保障制度への加入が免除され、引き続き日本の社会保障制度に加入することになります。

年金加入期間の通算について

 フランスの社会保障制度では、原則として最低加入年数の期間要件がないため、加入期間が1四半期(3カ月)あれば年金の受給資格が発生します。社会保障協定発効前でも年金を受給することが出来ました。
 
 一方、日本の年金を受給するためには、原則として25年以上の年金加入期間を必要とします。その為、加入期間が短いために年金を受けられず、納めた保険料が掛け捨てになってしまうことがありました。
社会保障協定発効後は、フランスの年金制度に加入していた期間をこの年金加入期間として通算することができるようになりました。

基本的な考え方

 年金を受けるためには、一定の期間年金制度に加入して年金保険料を納めなければならないという期間要件が日本の年金制度に定められています。ところが、日本の年金制度に一時的に加入した場合などは、加入期間が短いために年金を受けられず、納めた年金保険料が掛け捨てになってしまうことがありました。
協定発効前

 しかしながら、協定により、日本とフランスの年金加入期間を相互に通算することで、年金受給権を獲得できるようになりました。

 年金加入期間の通算とは、両国の年金加入期間をまとめて一方の国から年金を受けるという仕組みではなく、それぞれの国で年金受給権を得るための期間要件を判断する場合に相手国の年金加入期間を通算するという仕組みです。したがって、年金を受けるときには、日本・フランス両国の年金制度に加入した期間に応じた年金を、それぞれの国から受けることになります。
但し、フランスの老齢年金及び遺族年金には原則として最低加入期間の年数要件がないため、日本の年金加入期間を通算しなくても受給できます。(フランスの障害年金には最低加入期間(1年)の要件があります。この場合、通算によって加入期間を満たすことができます。)
協定発効後

なお、日本・フランス両国の年金制度に二重加入していた期間は二重に通算されることはありません。
二重加入

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フランス保険期間(四半期)

 日本の年金加入期間は「月」単位ですが、フランスの年金加入期間は「四半期」単位としています。四半期は、収入に応じて付与され、1暦年(1~12月)につき最高四半期が付与されます。

日仏両国の年金加入期間の換算方法

 日仏両国では年金加入期間の単位が異なる為、相手国の年金加入期間を自国の年金加入期間に通算する際には、フランスの「1四半期」と日本の「3ヶ月の年金加入期間」を同等の期間として換算します。

フランス年金額の計算

フランスの一般制度等の老齢年金及び遺族年金の給付額の計算については、協定に基づき次のいずれか高い額を支給することとなります。

  1. フランスの保険期間のみに基づく計算により算出した額(協定発効前)
  2. 日本の保険期間とフランスの保険期間との合算期間に基づいて算出した額(協定発効後)

フランス年金の受給開始年齢

 
フランスの老齢年金の受給開始年齢は、60歳です。

但し、この時点で160四半期未満の保険期間しかない場合は、給付乗率が減らされます。
一方、65歳からの受給する場合は、加入四半期数にかかわらず最高の給付乗率(50%)が適用されます。

フランスの場合、受給権発生以降に申請した場合、日本と違って受給権発生日まで遡及しませんので注意が必要です。年金は、申請月の翌月から支給されます。
 

日本でのフランスの年金の受給

 受給手続きは、最寄りの年金事務所で申請します。申請書類はこちらでダウンロードないし年金事務所の窓口で入手可能です。

フランス年金の受取方法

 フランス年金は、毎月1回支払が行われます。日本居住者には銀行送金(SWIFTコード)により支払われます。
 支払いはユーロにより行われますが、日本円に換金されて支払われます。

※参考資料:パンフレット

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日本の年金給付に関して

 日本の年金加入期間の短いフランス在住者が日本の老齢年金を請求する方法は次の2つあります。

  1. 合算対象期間による方法
  2. 平成19(2007)年6月発効した日仏社会保障協定による日本・フランス年金加入期間を通算する方法

尚、日本の年金についての情報は、☞こちらのホームページを参照下さい。

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日本・フランス社会保障協定の申請書一覧

フランスの年金請求者のための申請書

  申請内容申請書の名称      注意事項
老齢年金・遺族年金の請求フランスの年金請求書(F/J1)画像の説明老齢年金については、受給権発生の6ヶ月前からの請求手続きが可能
F/J1の記入要領画像の説明
フランスの障害年金の請求障害年金の請求書(F/J2)職歴に関する情報(F/J4)画像の説明 
F/J2の記入要領画像の説明

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日本の年金請求者のための申請書

  申請内容申請書の名称      注意事項
日本に在住している人が、日仏両国の加入期間を通算して年金請求するとき被保険者の職歴に関する情報(F/J4)画像の説明日本の年金裁定請求書に添付すること
フランスに在住している日本年金受給者が、年金に関して各種の届出が必要なとき海外在住年金受給権者の届出事項連絡票画像の説明フランス以外の海外在住者は、使用できません

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フランス年金に関する主な特例

フランス年金加入期間要件への日本期間の通算方法

 フランスの法令では、一般制度の老齢年金及び遺族年金の支給要件には最低加入年数がないため、フランス法令に基づく保険期間がある場合には、日本の年金加入期間の通算を行わなくてもフランス年金の受給権は確立されます。

 しかし、障害年金及び一部の特別制度(フランス国鉄、フランス電気ガス公社など)は1年以上の最低加入期間を設定しています。

 フランス法令に基づく保険期間のみでフランス年金の受給権を確立することができない場合は、協定により日本の年金加入期間をフランスの年金加入期間とみなして取り扱われます。

フランス年金の計算方法

 フランス一般制度等の老齢年金及び遺族年金の給付額の計算については、協定が発効したことにより、次の2とおりの方法で計算を行い、協定の適用による計算方法の額が高い場合は、協定を適用してフランス年金が支給されます。

  1. 協定の適用によらない計算方法
     フランス期間のみに基づいて決定される。
  2. 協定の適用による計算方法
     フランスと日本の期間の合計期間に基づいて決定される。

 協定発効前からフランスの年金を受給されている方は1の方法で計算された額を受けている方々ですが、2の方法で計算されたほうが有利になる可能性があります。

フランス年金の消滅時効

 フランスの年金の請求は、受給権発生の6ヶ月前から請求手続きを行うことが可能です。

 
また、フランス年金制度においては、受給権発生月以降に申請を行った場合、申請を行った月の翌月分からの支給となります。
受給権発生月まで遡ることはありませんのでご注意ください。

フランス年金の受取方法

 フランスの年金は、毎月1回、支払いが行われます.日本に居住している人には、SWIFTコードを持つ日本の金融機関へ日本円またはユーロで振り込まれます。

フランスの年金加入期間と日本の年金加入期間の通算

フランスの年金加入期間は、暦年中の収入に応じて付与される「四半期」を単位としています。

 日仏両国では、年金加入期間の単位が異なるために相手国の年金加入期間を自国の年金加入期間に通算する場合には、フランスの1四半期を日本の3ヶ月の年金加入期間と同等の期間として換算します。

障害厚生年金などの支給要件の特例について

 フランスにおいては、年金加入記録が四半期毎に管理されており、初診日などを特定することができませんが、初診日の属する暦年において、最低1四半期のフランス年金加入期間を有していれば、日本の年金制度に加入していたものとみなすこととしています。

※日本年金機構HPより抜粋、引用

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